1992年2月26日水曜日

リサイクル

街角に置かれるリサイクルボックス
  昨年12月に梱装材料の回収・リサイクル義務についての政令が施行されたドイツでは、法規制というかたちで梱装材料の処理をせざるを得ない状況となった。我社も対策として、ユーザーに保管されたBaleを定期的にリサイクル業者に渡す方法を採用した。このための費用は納入者が負担することになる。これはいずれ長い目で見れば消費者負担として商品価格に含まれていくことになる。さらには梱装材料のみならずすべての消費材についてリサイクルを義務づけるという法律を世界に先駆けて検討している。
  このリサイクル問題も含めて、ドイツが世界に先行して決定する政策が多くなりつつあり、ドイツの世界での位置づけが益々高くなるように思う。この活力はどこからでてくるのであろうか。
  日本も世界の中で活力ある国の一つと考えられているが、よく考えるとあくまで物を作り売ることだけの活力であり、世界人類のために何をすべきかとの観点での動きは極めて鈍い。リサイクル問題にしても日本では業界の意見を無視してまで決定することは出来ない。
  そのわけは、過去、現在、おそらく将来も続くであろう後進国的政治体制(リクルート、佐川事件のような)にあるようである。特にドイツとの比較において落差を感じる。行政は企業に束縛されることなく政策を決定しているように感じる。