1992年5月30日土曜日

教育

  長女が91~92年度の授業終了をもってアメリカ系インターナショナルスクールを去り日本の大学受験に備えることになったので、校長先生のところに挨拶に行った。日本の受験勉強の厳しさは校長もよく知っていたが、日本とアメリカでは両極端とのご意見。デュッセルでは両方ミックスした教育を心がけているとの説明であった。

  この一年、覚える、問題を解くという作業は少なく、自分で何か調べてまとめて報告するということがメインだったようだ。英語についても毎日日記を書いたり、読後文を書いたりで生きた英語がマスター出来るように工夫されている。毎日夜中0時~2時ごろまでレポート書きなどにかかっていたことを見るとどちらが厳しいのか分からない。

  日本は今までは欧米先進国が考案した創造物をうまくモディファイして先進国の仲間入りしたが、これからはこの手法では発展はないように思う。本当に独創的な仕事、たとえば自然科学でのノーベル賞受賞の数は欧米が段突に多いことを見ると、創造的仕事と子供時代に受けた教育とは大いに関係があると認識せざるを得ない。

  本当に創造的仕事が出来る人、システム、社会を作るのがこれからの日本の方向と思うが、日本の現実はむしろ逆である。小学生は受験にパスすることだけを目的に塾通い。確かにこれからも秀才タイプは出てくるが、天才タイプは出てこないと益々心配される。会社のなかでも同じことが言えないだろうか。