イタリア出張の帰り、Comoにある繊維技術センターに立ち寄った。外から見学しただけであるが、ミラノ大学の研究設備、専門学校(工業高校に相当、合弁相手会社の技術者に出身者多い)、紡織研究所など五つの組織が入っていた。中は若い人が多く活気が見られた。現在のイタリア北部の繊維産業を支えている大きな組織がこの研究・教育センターと理解できた。企業がかなりの資金を提供して運営しているとのことで、今後もイタリアでは人材確保には問題ないと推測できる。
日本では残念ながらこの20年の間に繊維の大学は信州大学を除いてなくなり、繊維技術者、特に高度な科学技術を修得した繊維技術者は非常に少なくなっている。織物分野の例で云えばほとんど経験がものいう世界であるが、この分野でも科学的な手法を取り入れる努力がなされているがまだまだ完成には至っていない。
今後の繊維工業の発展には科学的に解明されなければならないテーマはたくさんあり、大学での研究が望まれる。しかし、現在大学が少なくなったことから、企業が基礎研究までする必要があり、Como地区の技術センターは一つの例として興味深いものであった。
日本では残念ながらこの20年の間に繊維の大学は信州大学を除いてなくなり、繊維技術者、特に高度な科学技術を修得した繊維技術者は非常に少なくなっている。織物分野の例で云えばほとんど経験がものいう世界であるが、この分野でも科学的な手法を取り入れる努力がなされているがまだまだ完成には至っていない。
今後の繊維工業の発展には科学的に解明されなければならないテーマはたくさんあり、大学での研究が望まれる。しかし、現在大学が少なくなったことから、企業が基礎研究までする必要があり、Como地区の技術センターは一つの例として興味深いものであった。