オクトーバーフェスト(ビアホールテントの中)
1リットルジョッキーと白いソーセージ
ドイツの秋祭といえばMuenchenのOktober-Fest。世界的にあまりにも有名なビール祭であるが、規模の差こそあれ、これと同じ様な祭はドイツのいたるところで催されている。祭の名前はいろいろ、Schuezen-Fest(射撃競技会、流鏑馬に似ている)、Kirmes(もともとはKirchmesse、教会縁日の催し物)、Hanse-Fest(ハンザ同盟市民の祭)、Pfarr-Fest(教会の祭)・・・などなど。Dueseldorfの有名なGrosse Kirmes、町内の至るところで見られるSchuezen-FestもOktober-Festに比べて規模も小さく目的も異なっていているが、その様相は全く同じである。その特徴は移動娯楽施設とビアーホール。我が家の町内会Alt-niederkasselのSchuezen-Festにも小さな観覧車、電気自動車などの遊び道具がやってくる。その一角には必ずテントばりの大きなビアーホールが出来る。その中では飲めや歌えやの大騒ぎ。もちろんビールで乾杯。このような祭の一番大がかりなものがこのOktober-Festということになる。
Oktober-Festと云うからには10月のお祭と思われるけれど実際はほとんど9月に行われる。今年も9月16日(土)に始まり、16日間開催される。かろうじて最終日が10月1日にかかりOktober-Festの名前を残させている。
夜遅くなって、Muenchen市内の森、Englisher Gartenにあるホテルに戻ってみると、その周辺は静寂の世界。近くを流れる小川の音だけが聞こえる。翌朝その森の中を散歩すると市内とは思えないほどの静かさのなかに森が広がっている。池には水鳥が遊び、散歩しているすぐそばの木々にひょっこり栗鼠が現れすぐに木の上に登っていく。夫婦で散歩する人、犬と散歩する人、自転車で子供と遊んでいる人。ここは大都会の中心ではないのではと勘違いする。Oktober-Festはどこで開催されているの分からなくなる。
そしてDueseldorfへの帰り、Muenchenの隣町Dachauに立ち寄った。ナチス時代無数にあった強制収容所跡の一つが残されている。お祭の歓楽を責めるように暗いドイツの一面を見せつけられる。動と静、明と暗。動と静のコントラストは素晴らしく、とくにドイツ風、静の雰囲気は気に入るところである。しかし、明と暗のコントラストの中で、暗の部分は非常に残念に思う。ドイツを考えるときどうしてもこの暗の部分を常に認識させられる。しかし、この認識が前提にあるからこそ、気がね無くお祭も大いに楽しめるのではないかと感じられた。
Oktober-Festに続いて、一週間遅れでStuttgartでもお祭が始まった。ドイツ以外ではあまり知られていないが、その地区の名前をとってCannstatter-Festという。ドイツではOktober-Festについで二番目に大きいお祭と云われている。これも歴史は古く1818年以来開催されており、やはり主人公はビールである。こちらの方は10月8日まで開催される。現在ではむしろ時期的に、このお祭の方がOktober-Festと呼ぶにふさわしいような気がする。
0 件のコメント:
コメントを投稿